「今日は5件訪問しました!」…でも、何も進んでいなかった。
件数は回っている。でも成果に結びつかない。
営業1年目の僕は、そんな日々を繰り返していました。
日報にはしっかりと「訪問先」を書いている。
アポも頑張って取っていたつもり。
けれど、商談が進まない。成約に繋がらない。
いま振り返れば、そこには大きな落とし穴がありました。
それが、「見込みづくり」という視点です。
ただ訪問しているだけだった
僕は、「アポが取れたらいく」「断られなければ通う」。
そんな“とりあえず訪問”を繰り返していました。
でもそれは、ただ顔を出して安心していただけだったんです。
・訪問しやすい取引先ばかり行く
・ただの時間潰し
・こちらは何を目的に訪問しているのか曖昧
・話して満足して、帰ってくる
つまり、「訪問しても前に進んでいない」状態だったんです。
最初の訪問で雑談のみということはありますが、徐々に内容の濃い会話をしていかなければ何も前に進みません。

“見込み客”の勘違い
◆見込み客って、どんな人?
営業ではよく「見込み客(リード)という言葉を使います。
当時の僕は、「見込み客=すぐに買って(契約して)くれる人」くらいに思っていました。
間違いではありません。
でももっと大事なのは、“そのうち必要になるかもしれない人”。
まだニーズが顕在化していない相手に、どうやって信頼を築き、課題を一緒に見つけていくか——
そこが本当の営業力だったと、今ならわかります。
見込み客を”育てる”ために変えたこと
営業成績が上がらない理由にようやく気づいた僕は「育てる営業」を意識するようになりました。
以下は、実際に成果につながった3つの行動です。
①前回の会話内容から「次に話すこと」を用意しておく
「この前の〇〇、どうなりました?」
たったこれだけでも、”覚えてくれていた感”が伝わります。
前回の会話に紐づいた話題ができるだけで、関係が一歩深まることに気づきました。
どんどん情報を蓄積していって、より内容の濃い会話ができるようになります。
②関係性の薄い取引先にも勇気を出して訪問してみる
営業で回っていると、訪問しやすい会社と訪問しにくい会社があります。
・担当者と気が合わない
・一度怒られたことがあるから
・会社の規模的に釣り合わない
それでも、一度勇気を出して訪問してみることをお勧めします。
変な先入観を無くして訪問してみれば、意外と会話が弾んだり、商品に興味を持ってくれる可能性があります。
一歩踏み出さないと何も変わりません。
③資料や事例で”気づき”を与える
・業界の最新動向
・他社の成功事例
・お役立ち資料(わかりやすいもの)
こういった情報提供が、”まだ気づいていない課題”を顕在化されるきっかけになりました。
経営者であれば業界の動向は気になりますし、経営者は孤独です。
定期的な情報提供が信頼の獲得につながります。

まとめ:今すぐじゃない相手ほど、大切にすべきだった
成果につながらない訪問の正体は、
「今すぐ買う人だけを相手にしていた」ことでした。
でも、営業は「今すぐ」だけじゃない。
もしろ、「今すぐじゃない人」と丁寧に向き合える営業こそが、成果に繋がるんだと、今なら断言できます。
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