会社を辞めるとき、いちばん最初に立ちはだかるのが「誰にどう伝えるか」という問題です。
・「なんて切り出せばいい?」
・「何ヶ月前に伝えるのがベスト?」
・「LINEって失礼じゃない?」
・「順番を間違えたら気まずくなるかも…」
など、考え出すとキリがありません。
僕も、10年勤めた会社を辞めるとき、まさにこの問題に悩みました。
できるだけ角を立てず、感謝の気持ちも伝えながら去りたい。そう思っていながらも、実際はうまくいかないこともありました。
今回は、僕の退職時のリアルな体験をもとに、「伝える順番・手段・その後の影響」までをまとめてお話しします。
僕が辞意を伝えるときにやったこと【実体験】
①まずリストを作って整理した

いきなり行動に移す前に、まずは「誰に伝えるべきか」をリスト化しました。
- 直属の上司
- 支店長
- 一緒に仕事をした方々
- 先輩や後輩
- 同期
最初は20人ほど思い浮かびましたが、後から「あの人にも伝えておきたい」と増えていき、最終的には40人以上に。
人によって関係性が異なるので、「どう伝えるか?」も併せて考えておくことにしました。
②関係性に応じて「直接 or 電話 or LINE」を決めた
退職を伝える手段は、関係性によって使い分けました。
- 同じ支店で日常的に顔を合わせる人→直接報告
- 過去に同じ支店で、現在別の支店でお世話になった人→電話報告
- 普段からLINEで連絡を取っていた同期・後輩→LINE
LINEで伝えることに少し不安もありましたが、事前に丁寧な文面を考えたことで、気持ちはしっかり伝わったと思います。

③辞意は「3ヶ月半前」に伝えた
「いつ伝えるか」は本当に悩みました。
伝えるのが早すぎれば、支店の雰囲気に水を差すかもしれない。
逆に遅すぎれば、引き継ぎや人間関係で迷惑をかけてしまうかもしれない。
僕の場合は、定期面談のタイミングを利用して伝えました。
結果的に、引き継ぎや人事調整がスムーズに進められたので、ギリギリよりは余裕を持ったほうが良いと思います。
④数人に伝えたら、噂が一気に広まった
これは本当にびっくりしたんですが…
直属の上司と支店長に伝えた数日後、まだ報告していなかった人たちから
「辞めるって聞いたよ!」と声をかけられるようになりました。
伝える順番を大事にしていたつもりだったので、正直ショックでしたが、「社内あるある」かもしれません。
LINEで退職を伝えるのはアリ?僕が感じたメリットと注意点

文章で気持ちを伝えられるのは強み
LINEでの退職報告には、「失礼にあたるのでは」と不安がありましたが、実際に送ってみて感じたメリットもあります。
- 冷静に自分の気持ちを整理して文章にできる
- 言い忘れや誤解が減る
- 相手も自分のタイミングで返信できる
結果的に、「LINEでちゃんと感謝まで伝えてくれてうれしかったよ」と言ってもらえることもありました。
でも、やっぱり「関係性」がすべて
一方で、「あの人にはLINEじゃなくて、直接伝えるべきだったかな…」と後悔した場面もありました。
たとえ文面が丁寧でも、距離感を間違うと「軽く扱われた」と感じさせてしまうことがあります。
LINEは便利だけど、あくまで“対面や電話が難しい場合のサブ手段”として使うのがベターです。
退職を伝える時の【上司向け】テンプレート
テンプレート文
「お忙しいところすみません。実はご相談したいことがありまして、少しお時間いただけますか?」
(個別の場に移ってから)
「突然で申し訳ないのですが、◯月末をもって退職させていただきたいと考えております。
自分の中で色々と悩んだ末の決断でして、次のキャリアに挑戦したいという思いが強くなりました。
これまで本当に多くのことを学ばせていただき、感謝しかありません。
退職日までは、できる限りの引き継ぎや業務整理をしっかりやらせていただきますので、よろしくお願いいたします。」
補足
・感謝の言葉を最初か最後に必ず入れる
・退職理由は「前向き+簡潔」がベター(ネガティブすぎない)
・曖昧にせず、できれば希望退職日を伝える
・「ついで」に話すのは避け、きちんと時間を取ってもらう
※口頭で話すのが緊張する方は、事前にメモや原稿を作っておくのもおすすめです。
また、直属の上司と時間が取りづらい場合は、「◯◯さん、少しご相談したいことがあるのですが、今日か明日、5〜10分ほどお時間いただけませんか?」などの前置きをチャットで送るのもOKです。
退職を伝える順番で気をつけたいこと
情報が広まる前に、伝えたい人には早めに

会社という場所は、情報が思った以上に早く広まります。
信頼していた人やお世話になった人には、できるだけ早めに直接伝えるようにしましょう。
「辞めます」より「ありがとう」を先に
つい退職理由や今後の話にフォーカスしてしまいがちですが、
大切なのは「今まで本当にありがとうございました」という感謝の気持ち。
それさえ伝われば、少し順番を間違えたとしても、きっと受け止めてもらえます。
僕が伝え方で後悔したこと、そして良かったこと

後悔したこと
- 数人に伝えただけで安心してしまい、後手に回った人がいた
- 「連絡を待っていた」とあとから言われて気まずかった。
やはり、順番や手段はできるだけ慎重に選ぶべきだと思いました。
やってよかったこと
- 最初にリストを作ったことで、混乱せずに済んだ
- LINEでも誠実に文章を送ったことで、感謝を伝えられた。
- 結果的に、今でも連絡を取り合う人が何人もいます。
まとめ|伝え方は1つじゃない。でも「心を込める」は共通
退職をどう伝えるかに正解はありません。
ただ、「相手との関係性」「伝える順番」「誠実さ」の3つを意識すれば、大きなトラブルにはなりません。
辞めるときこそ、今までの人間関係の集大成。
だからこそ、最後まで丁寧に向き合いたいものです。
僕の体験が、これから退職を伝えるあなたの参考になればうれしいです。
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