営業トークがどんなに滑らかでも、相手の本音を引き出せなければ信頼関係は築けません。
僕が営業再開に沈んでいた頃、何よりも怖かったのが「断られること」。
だから、深く聞けなかった。踏み込めなかった。
でもその”遠慮”こそが、相手との距離を広げていたんです。
この記事では、僕が「聞けなかった理由」と「一歩踏み込む勇気」がくれた変化について、正直に綴ります。

表面的な会話ばかり——当時の僕の営業スタイル
「最近どうですか?」
「寒くなってきましたね」
「またきますね〜」
こんな感じで、どの取引先とも“無難な雑談”ばかりしていました。
最初はそれで「関係づくり」をしているつもりでしたが、何度訪問しても、距離が縮まらない。
提案しても、「うーん、また今度で」と言われて終わる。
何が足りないか、自分でも薄々気づいていました。
僕が恐れていたのは、「断られること」だった
「ところで、御社では〇〇ってどうなふうにされてるんですか?」
「それって、なぜ今のやり方にしてるんですか?」
——そんな質問が、どうしてもできませんでした。
「いや、そこまで聞くのは失礼かも」
「何か否定されたら怖いな」
「今更そんなこと聞けないか」
そんな思いが頭をよぎって、当たり障りのない会話で逃げてしまっていたんです。
でも今になって思うのは、それは”自分が傷つきたくなかった“だけだったということ。

聞いてみたら、意外とあっさり答えてくれた
ある日、思い切って取引先の担当者に「このやり方って、御社なりのこだわりとかあるんですか?」と聞いてみました。
すると、「あー、これね、実は前任者の時のやり方を引き継いでいるだけで、俺もよくわかってないんだよね(笑)」という返答が。
拍子抜けでした。
でも、それがきっかけで会話が深まり、その後の提案も受け入れてもらえるようになりました。
「なぜ?」「どうして?」の質問は、相手を責めるものじゃなく、理解を深めようとする姿勢なんですよね。
まとめ:踏み込むことで、相手との距離は縮まる
・表面的な会話だけでは、本当のニーズは見えてこない
・「断られたくない」「関係性を壊したくない」という感情が、成長を妨げる
・怖くても、勇気を出して一歩踏み込むことで関係性は深まる
・本気の姿勢は、意外と相手に伝わるもの
踏み込むことは怖い。だけど、それが営業という仕事の本質でもあります。
心を込めて「なぜ?」「どうして?」と聞くことが、信頼への第一歩です。
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